帰宅後、ついテーブルやソファに物を置きっぱなしにしてしまうことはありませんか。
片付けてもまた散らかってしまうと、少し気持ちが沈んでしまうものです。
特に一人暮らしの1Kや1DKでは、少しの物が視界に入るだけで部屋全体が散らかったように見えてしまいます。
結論からお伝えすると、散らからないリビングを作るポイントは「帰宅後の動線」「使用頻度」「仮置き場」の三つを意識して定位置を決めることです。
一人暮らし歴10年以上、試行錯誤を重ねてきた筆者の実体験をもとに、無理なく続けられる方法をご紹介します。
モノの定位置を決める3ステップ

散らからないリビングを作るコツは、「帰宅後の動線」「使用頻度」「仮置き場」の三つを意識して、モノの定位置を決めることです。
どこに何を置くかルールを決めるだけで、片付けが自然な習慣として生活に溶け込み、負担を大きく減らせると感じています。
ステップ1|帰宅後の動線に合わせる
キーや財布、スマホは生活の中で手放すタイミングがほぼ決まっています。
玄関からリビングに入るまでの通り道で、立ち止まらずに置ける場所にトレイやボックスを設置することが有効です。
動きを減らすことで散らかりにくい仕組みが生まれます。
私も以前はテーブルの上にすべて置いてしまい、気づけば郵便物やレシートの山ができていました。
玄関近くに小さなトレイを置くようにしてから、自然とリビングまで物を運ばなくなりました。
ステップ2|使用頻度で収納場所を変える
毎日使うアイテムは、腰から肩の高さなど、立ったままでも座ったままでもスムーズに取れる位置に置くのが便利です。
例えば、リモコンや充電ケーブル、よく使う文房具などは、テーブル横の小さなトレイや引き出しにまとめておくと取り出しやすくなります。
反対に、頻度が低い季節物のグッズや予備の消耗品は、棚の上段や奥のスペースにまとめて収納することで、よく使うスペースを広く確保できます。
段ボールやケースに入れて用途ごとにまとめておくと、取り出す時も迷いにくくなります。
また、中身が見えないケースを使う場合は、ラベルを貼っておくと探す時間を減らせます。
例えば「掃除用品」「ケーブル類」「工具」など用途を書いておくことで、一目でどのボックスに何が入っているか判断でき、片付けの負担も軽くなります。
ステップ3|仮置きスペースを作る
完璧に片付けようとすると、気持ちが重くなってしまうことがあります。
そんな日もあると割り切って、一時的に物を置いておけるスペースを決めておくと安心です。
例えば、リビングの隅にカゴを一つ置き、帰宅後に郵便物や充電ケーブル、ポケットに入っていた小物などをまとめて入れておく方法があります。
置きっぱなしに見えず、視界がすっきりするので気持ちも落ち着きます。
カゴの中身は週末にまとめて見直せば問題ありません。
毎日完璧にするのではなく、『後で整理できる場所』を用意しておくことで、無理なく散らかりにくいリビングを維持できます。
まずやることは「全部出す」こと|今の習慣を見える化する

三つのステップを実践する前に、まず現状の把握が必要です。
全ての物をテーブルや床に出してみることで、自分の持ち物の量や傾向を知ることができます。
全出しで「持ち物の量」と「傾向」を知る
机の上、ソファの横、テレビ台周りなど、いつも物が集まりやすい場所から全てを取り出します。
具体的には、スマホの付属ケーブル、使っていないアダプター、何となく取っておいた試供品、もらったまま使わない景品など、普段意識していない物が出てくるはずです。
私も過去に、同じ用途のケーブルが4本出てきたり、どの家電のものか分からないアダプターが複数出てきたことがありました。
こうした物は「とりあえず置く」が積み重なった結果だと気付きました。
まずは全てを出すことで、今の生活で本当に使っている物、いつの間にか存在を忘れていた物の違いが見えるようになります。
カテゴリ分けで「頻度」を見る
全出しが終わったら、物を「よく使う」「たまに使う」「ほぼ使わない」の三つに分けていきます。
この段階で無理に捨てる必要はありません。
判断に迷う物は「保留」にして別の箱に入れておくと気が楽になります。
ポイントは「どの場所から取り、どの場所に戻すことが多いか」を意識することです。
例えば、週に一度使う掃除用具は手前の棚、数か月に一度しか使わない季節の飾りは上段、ケーブルのように種類が多いものは透明ケースにまとめておくと探しやすくなります。
手に取ったときに、少しでも『使う場面が浮かばない』と感じた物は、収納場所を優先度の低い位置に移す、あるいは一定期間使わなかったら見直す対象として保留ボックスへ。
写真を撮っておくと、後で見返すときに判断がしやすくなります。
なぜリビングは散らかりやすいのか?原因を知ってリバウンドを防ぐ

片付けたはずなのに散らかってしまうのは、原因を理解していないからかもしれません。
置く場所が決まっていない物は、目についた場所に置かれてしまいます。
仕事終わりの疲れもあり、「後で片付けよう」と思ってしまいがちです。
これが翌朝の忙しい時間帯に負担となり、リバウンドの原因になります。
続けたい人は固定化ではなくアップデートを意識

定位置は一度決めて終わりではなく、生活の変化に合わせて調整するのが続けるポイントです。
例えば、季節ごとに使う物が変わる場合は、今使う物を手前に、季節外の物は一時的に奥に移すだけでも管理しやすくなります。
私はテレワークが増えた時期に、机の上の文房具やケーブル類の位置を見直しました。
具体的には、よく使うペンとメモ帳はモニター横の小さなケースにまとめ、充電ケーブルはマグネット式のホルダーで決まった位置に固定しました。
この二つだけでも、作業前の準備がスムーズになり、片付けの手間が減ったと実感しています。
ポイントは「変化に合わせて動かす」ことです。月に一度、週末のタイミングで五分だけ見直す習慣を作ると、無理なく快適な状態をキープできます。
まとめ
まずは、リビングで特によく散らかりやすい場所から取り掛かってみてください。
全ての物を一度出して、改めて定位置を決めるだけでも気持ちがすっと軽くなると感じています。
そして、帰宅後にスマホを置く場所を決めるといった小さな工夫でも、驚くほど毎日の快適さが変わることがあります。
生活スタイルは日々変化しますから、それに合わせて定位置も少しずつ見直していけば良いのです。
完璧を目指す必要はありません。
無理なく続けられる範囲で、自分にとって心地良い空間に近づけていくこと。
それこそが、散らかりにくいリビングを保つ一番のコツだと感じています。

